畑から教えてもらうこと by 増田喬子
「仕事とは全く違うことをしてみたい」とGWに思い立って自宅バルコニーでハーブや野菜を育て始めたものの,虫がついたり暑さでダメになってしまったり.なによりスーパーに並んでいるような形がいい野菜を育てるのがとても難しい. そんな夏を経て,どうせなら地面で野菜を育ててみたいと畑のメンバーに加えていただいたのが9月から.すでに前回で3回目の参加になりました.
1回目は知らなかったことばかりでした.例えば稲刈りの時の鎌の使い方,オクラやナスの成長の早さ,栗のイガには虫がつくから栗林を掃除しなければいけないこと.でもそれ以上に,単に新しく出会う人たちと新しいことを始めることが楽しかったのかもしれません.農作業の疲れより驚きと興奮でいっぱいの1日でした.
2回目は資料館でしか見られないような道具(唐簑と千歯扱き)での脱穀.きっとこの先これらの道具を実際に使うことはないでしょう.私が小さいときから実家での米作りはすでに全て機械化されてしまっていましたから.物珍しさも手伝って興味津々でした.そして石井さんのお若い頃の話も面白かった!
3回目になると新しいことを始めたことに対する興奮は落ち着いて,純粋に農作業が楽しくなっていました.土を掘り起こして軟らかくするのは機械を使ってでも難しい.ニンジンの間引きは抜いてはいけないものを抜いてしまわないかドキドキする.だけどいずれ自分の口に入るものを育てるということは,楽しいことも大変なことも全てをひっくるめてのことなのだということ,いまはお金を出せばきれいな野菜が簡単に買えることに慣れすぎていたのだということを実感しました.
「畑へ行こうよ」は基本的に月に一度ですが,それを可能にしてくださっている皆様方のおかげで毎回楽しませていただいています.一人では畑のオーナーになるのは無理だけれど,毎週というのも大変だけれど,月に1度もしくは2度なら参加できる.そんな環境がなかったらきっと畑で野菜が育っていくところなんて見られなかった.そして珍しい野菜を育てているというのも魅力的ですね.
次回も楽しみにしています.
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