たべるの

秋の長雨

2016年9月21日
高橋 忠和高橋 忠和

8月末から天気が悪い。
「今年は台風が少ない」などと7月には言っていたのに、ここにきていきなりいくつもの台風がやってきた。
さいわい横浜は直撃を免れているが、ほぼ連日の雨で日照時間も極端に少なくなった。例年の30%しかない。北海道から東北地方はもっと被害甚大で、野菜の値段が高騰している。

我々の畑も春から続いていた連続開催がついに途切れ、9月11日は雨のため休みになった。
その翌週の連休も3日間連続で「曇りときどき雨」の予報。
ハクサイ、キャベツ、ダイコンなど主要な野菜はすでに植え付けたものの、たくさんある冬野菜の種蒔きはまだまだ終わらず、長雨がこの先も続くなら、ラッキョウやタマネギも植え時を逃しそうだ。

9月17日は午後3時から雨の予報だったが、雨が降り出す前に何か出来るだろう。どこまで出来るかは畑に行ってみなければ分からないが、やれるだけやろう。18日も19日も雨の予報だし、来週だって青空になる保証はないのだから。畑に出かけることにした。

畑に着いてまず気づいたことは、夏野菜をこれまでずっと鳥害から守っていたネットが大きく壊されていたこと。これはきっと台風のせいだ。次に目に停まったのは先々週植え付けたハクサイとキャベツの苗だ。防虫ネットのトンネルの中でグッタリしている。
やはり日照が不足しているのだ。雨ばかりで太陽が顔を見せないからな。

しかし、たっぷりすぎる雨のおかげで、種蒔きした冬野菜、ダイコン、カブ、コマツナ、ルッコラ、ターサイはみな発芽している。完璧だ。
それ以上にこの秋の長雨を喜んだのは雑草かもしれない。耕耘機をかけたばかりの畝もすっかり雑草に覆われていた。

空を見上げる。まだ雨は降りそうにもない。ならばラッキョウとタマネギを植えよう。
草を刈り、肥料を撒いて畝を起こし、黒マルチを張って、種球を植える。この中で秋を過ごし、冬を耐え、春も超えて、ラッキョウもタマネギも収穫は来年の6月だ。

ものすごい湿度だ。雨になるのかと思ったら、心配顔をからかうように一瞬の陽射しが来る。
芽が出たばかりのコマツナやターサイを、害虫から守るためのに防虫ネットのトンネルを作る。
こちらは10月の末には収穫できるだろう。

結局雨は降らなかった。
今日1日の僅かな陽射しに応えて、午前中グッタリしていたハクサイやキャベツの葉がシャッキリしている。
太陽の力だ。爽やかな秋空が待ち遠しい。

今が盛りの秋茄子やそろそろ終盤のピーマンなどを収穫して畑を離れた。

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