たべるの

走れ!冬野菜。

2014年10月24日
高橋 忠和高橋 忠和

2014年の秋は速かった。去年は10月半ばまで暑い日が続いていたのに今年はどうだ。9月にはストンと気温が下がって、10月の台風が1度、2度と過ぎてみれば、もう肌寒い。季節の動きが速いのだ。
この気温の変化についていかないと、冬野菜の栽培はうまくいかない。
去年、ハクサイはうまくいったのに、ダイコンとプチベールはタイミングを逸した。
だから今年は、夏の間から準備をしていた。心構えはできていた。

9月2日。一方で夏野菜の収穫をしているのに、もう一方では冬野菜を始める。
とにかく後手を踏んではいけない。プチベールの苗を植えた。キャベツの苗も植えた。走れ!冬野菜。ちょっとフライング気味。
翌週は雨でいったん水をさされたが、9月14日にはハクサイとブロッコリーの苗を植え付けた。ダイコンとカブの種蒔きもやった。
去年より10日早い。
9月いっぱい酷暑が続いていたらどうなったかは分からないが、今年はスーッと気温が下がっていったから、これでちょうど良かった。いやむしろ、ギリギリセーフだったのかな。

9月のかなり早いタイミングで苗を植え付け、種蒔きができたことは、冬野菜の成長にとっては良いこと。しかし、気温が高い時期には害虫も旺盛に活動している。だから防虫ネットは絶対に必要だった。
今年は初めて6本の防虫ネットのトンネルを作った。この眺めは壮観だ。さらに葉もの野菜には不織布のカバーをして守りを固めた。

害虫の他にもうひとつ。9月、10月は台風の季節だ。強い雨と風に耐えられなければ、冬野菜は育たない。若い苗はトンネルの中で守られるのでまだ良いが、せっかく蒔いた種が、強烈な雨風に流されてしまう。どうなんだ。9月には台風14号から17号まで発生したが、これらは大したことはなかった。10月に入ってからの18号と19号。これは怖かった。ものすごい勢力の台風が、我々の畑を掠めて行ったのだった。

台風一過。爽やかな秋晴れ。畑は無事だった。害虫の被害からも免れて冬野菜は大きく育っている。
10月19日、すべてのトンネルを外して、今年の冬野菜は今年の光と風に直接触れた。
ここからはゆっくりだ。じっくりだ。走れ!冬野菜。

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