たべるの

犯人は誰?

2017年2月21日
高橋 忠和高橋 忠和

昨年9月に種を蒔いた冬野菜は、10月の終わり頃から収穫が始まり、11月が最盛期、12月いっぱいでほとんど収穫しつくしてしまう。そんな中で、プチベールや芽キャベツそしてスティックセニョールというブロッコリーの仲間は収穫期が長く、年を越して1月、2月まで嬉しい実りを私たちに与え続けてくれる。
それが、他にほとんど作業のなくなった1月と2月の畑に出かける楽しみだった。



ところが今年の1月末に大事件。プチベール、芽キャベツそしてスティックセニョールの葉がほとんど全滅というぐらいに食い荒らされているではないか。
初めは害虫かと疑った。しかしこの気温の低い時期に活動する害虫など聞いたことがない。おろおろと畑の中を、荒らされた作物の畝を歩いていくと、バサバサッと舞い上がる鳥。
あ、お前か!ムクドリが群れをなして飛んでいく。

これほど徹底的に葉っぱを食い尽くしたのは害虫ではないな。鳥だ。
しかし、ムクドリが秋口に柿の実を啄むために群れをなしているのを見ることはあるが、果たして葉っぱを食べるのだろうか。

かつて植え付けたばかりの白菜やキャベツの苗をほじくり返したカラスが、今回も犯人だろうか。プチベールや芽キャベツの葉っぱは、地面に降りたカラスのクチバシが届かない高さにあるぞ。バタバタ飛び回りながら葉っぱ食べるわけはない。スズメだってこんなに見事に葉っぱを食い尽くすなんてことはやらないだろう。土を耕すと必ずやってくるハクセキレイも、虫は食べるが葉っぱは食べない。
では、犯人は誰?

もう、畑の作業どころではない。こんな酷いことをしたのは誰だ。
スマートフォンで調べていると、出た。お前か。ヒヨドリだ。
ヒヨドリはブロッコリーやキャベツが大好物なんだそうだ。酷いなぁ。
それにしても他の鳥は畑でよく見かけるのに、ヒヨドリはあまり見たことがない。
どこから来たのか。どんな風に私たちの畑を荒らしたのか。そして今もどこかに潜んでいるのか。
遠くから「ヒーヨ! ヒーヨ!」と甲高い鳴き声が聞こえた。

2月の空がやけに青い。

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