「鴨肉のロースト山椒ソース」と「神話的芸術」と言う名のワイン
皆さま、こんにちは。「沢樹舞のおうちでごはん」、
今日は特別の日のご馳走メニュー「鴨肉のロースト山椒ソース」です。
久々に鴨肉を料理しようと思い立ちました。
どうしても飲みたいワインがあって、それには鴨肉が合うと思ったからです。
そして、頭の中には作る前からソースのイメージが完成していて、
食べる前からワインに「合う!」という確信がありました。
鴨肉のローストのソースといえば、赤ワインやバルサミコ酢ソースが定番。
もちろんそれで充分に美味しいのですが、ちょっと平凡です。
わたしなら、季節の香りをぎゅっと閉じこめたこんなソースにします。
「鴨肉のロースト 山椒ソース」
【材料】4人分
鴨ムネ肉 | 1枚(約500g) |
[山椒ソース] | |
バルサミコ酢 | 大さじ3 |
だし醤油 | 大さじ1 |
はちみつ | 大さじ1 |
実山椒(水煮) | 大さじ1 |
木の芽 | お好みの量 |
塩、黒コショウ | 適宜 |
【作り方】
- 室温に戻した鴨肉は余分な脂肪を切り落とし、皮の表面に深さ5mm程度の格子状の切り込みを入れる。塩コショウをたっぷり振って15分ほど置いておく。
- 油を引いていないフライパンに鴨肉を入れる。皮目を下にして弱火でじっくりと焼き付けていく。湧いてきた脂分は時々ペーパーで吸う。約20分。
- ひっくり返したら強火にして裏面を焼く。軽くきつね色になるまで5分ほど。側面も同様に焼き付ける。
- フライパンから取り出しアルミフォイルで包み、30分ほど寝かせる。
- ソースを作る。鴨肉を取り出した後、余分な脂分を拭き取りソースの材料を入れる。弱火にして充分にとろみが付くまで煮詰める。焦がさないように注意。
- 厚目にカットした鴨肉を器に盛りつけ、ソースと木の芽を添えたら出来上がり。
バルサミコソース+実山椒というのはわたしのオリジナル、
十八番ともいえるソースのレシピです。
5月の終わりから6月に掛けて、実山椒の季節が来ると作りたくなる。
甘酸っぱく濃厚なバルサミコソースが、実山椒の清涼感でぐっとモダンになる。
でも、全く「和」の感じがしないのが面白いなぁと思います。
さて、合わせるワインは…
「デ・バルドス アルツ・ミティカ2005」
アルツ・メティカ=神話的芸術? そんなロマンティックな名を持つこのワインは、スペインの高級ワインの産地「リベラ・デル・デュエロ」で作られます。
テンプラニーニョ90%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。フレンチオーク新樽で16か月熟成させた贅沢な作り。
グラスに注いだ途端、その深い色合いと濃厚なアロマに驚かされます。
まるでプラムを煮詰めたような、凝縮感のある香りです。
そこにカカオや数種のスパイスや樽由来の甘いアロマが複雑に絡み合い、思わずうっとりとしてしまいます。
味わいも深く濃くパンチがあるのにとても滑らか。後味にふんわりと広がるバニラのニュアンス。
バルサミコと山椒が生む甘くクールなソースとのハーモニーは、
まさしく「神秘的芸術」に相応しいマリアージュ、です!(自画自賛・笑)。
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