たべるの

ソラマメの栽培。

2014年6月3日
高橋 忠和高橋 忠和

畑で栽培する野菜は、種蒔きや苗の植え付けから、だいたい3ヶ月、中には2ヶ月で収穫できるものもありますが、ソラマメは収穫までおよそ7ヶ月ほどかかります。
去年の10月から年を越して今年の5月まで。ソラマメの栽培は手がかかるのです。

とは言え、この7ヶ月の間、畑では、冬野菜の収穫があり、新しい年の新しい畑の開墾があり、2月末から3月アタマにかけてジャガイモの植え付けがあり、ゴールデンウィーク前後は夏野菜の植え付けがある。
その時その時の畑のメーンイベントが次々に移っていく間、ソラマメはずっと舞台の端っこにいる脇役 なのです。ただし手のかかる脇役です。


去年の秋、10月3日。冬野菜の植え付けがようやく終わってホッとしたころ、ソラマメの種を蒔きました。ソラマメの種はずいぶん大きくて2〜3cmはあるかな。種を蒔くと言うより植える感じですね。
堆肥と石灰を撒いて10日ほどたった畑に肥料を与え、畝を起こして黒マルチを張りました。
ここにソラマメの種を植えていきます。発芽には十分な水分と酸素が必要なので深植えは禁物です。でも浅すぎるとカラスなど鳥に掘り返されたりする。

1ヶ月後、11月13日です。無事発芽しました。この幼葉のころのソラマメは寒さに強いのです。背丈10cmぐらいまでスクスク育ちます。畑では小松菜やカブの収穫が始まっています。

11月24日 ソラマメの隣に絹さやとスナップエンドウの苗を植えました。こちらもソラマメ同様、年を越して2014年の5月の収穫を目指します。

12月1日 気温がグンと下がっています。背丈20cmほどに成長したソラマメと植えたばかりの絹さやとスナップエンドウの苗を寒さから守るため、2つの畝をそれぞれサンネットのトンネルで覆いました。
畑は冬野菜の収穫で涌いています。とくに白菜の出来がすばらしかった。

2014年2月23日 ソラマメも絹さやも年を越しました。厳しい寒さの中で、枯れてはいないけれど成長もしていない。ひたすら春の訪れをトンネルの中で待っています。
畑は冬野菜も終了して、たった今は、新たに広げるジャガイモの畑の準備中です。

3月16日 畑に春がやって来て、暖かくなりました。じっと寒さに耐えていたソラマメも活動再開です。トンネルの覆いを外して追肥としてリンカリ肥料を与えました。

4月2日 畑で作業するのに一番快適なシーズンになりました。畑の作物は一気に動き出します。ジャガイモが無事萌芽しました。ソラマメ、絹さや、スナップエンドウもトンネルの中に収まり切らなくなるほど大きくなったので、被いを払って外に出し、支柱を立てました。ソラマメの花が咲いています。白と紫の可憐な花です。


4月20日 トンネルを外した途端に害虫が寄ってきました。小さくて緑色のアブラムシ。始めの頃は手で払っていましたが、やがて水で吹き飛ばすようになり、それでも効果がないので、ついにスミチオンを散布となりました。
4月27日 絹さやとスナップエンドウの収穫が始まりました。追肥として第一リン酸カリ液肥をジョウロで与えました。

夏野菜の植え付けで畑は大忙しとなりましたが、それも終わって一段落。去年の10月からずっと脇役に甘んじていたソラマメは、今やすっかり大きくなって、畑で一番目を引く存在になっています。
5月の畑の主役です。
空に向かって実を付け、やがてその実が重くなって下を向く。

5月25日 ソラマメの収穫を始めました。今年は大豊作に恵まれました。
さっそく食べてみましたが、今までで一番の美味しさだ。
ずいぶん手のかかるソラマメだけれど、それだけに凄く嬉しい。
また、きっとソラマメをやろう。
食べた途端に、そう思いました。

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