たべるの

畑で学ぶ。

2012年10月9日
高橋 忠和高橋 忠和

夏野菜はまだまだ盛んな勢いで実をつけています。
田んぼは稲刈りまでもう一息、
2009年の夏から通い続けた葉山の畑でしたが、管理者の方のご都合で、
突然、この8月いっぱいで畑を借りることができなくなりました。

木を倒し、薮を拓き、道を作って、新しい畑を開墾したのです。
まったくの人力だけで用水路を掘り、田んぼが出来ました。
畑のそばには東屋が建ち、ピザ窯までありました。
そんな葉山の畑を失うのは、正直、辛かった。
「畑へ行こうよ」
毎週楽しみに集まってくれていたメンバーとも会えなくなるのです。

すると、捨てる神あれば拾う神あり。
「横浜に良い畑があるけれど、どうですか」

さっそく、その畑を見に行くと、辺りの景色環境は良い感じ。
土質は良いし、農業用水も確保されています。
なんて素敵なタイミング。横浜の畑を貸していただくことになりました。

もう一度、ゼロからのスタートです。
これまで葉山の3年間、畑でいろいろ学びましたが、それがそのまま役に立つわけではありません。
今までのは「まなぶ」と言うより「まねる」つまり先輩のやることを見よう見まね真似ていただけなのかもしれません。今度は自分たちだけで畑に向かうのです。
ある賢人曰く「学ぶ」には3つの段階があるそうです。
まず「まねる」その次が「まなぶ」そし最後は「さとる」
自分の身体や心の外にあった知恵や知識が「まねる」「まなぶ」「さとる」と、段々中に入ってくる感じがしますよね。
新しく横浜の畑に向かう今、どんな野菜を育てるか。どの道具を、どんな肥料を使うか。
自分たちで決心して、実行し、その結果を引き受ける。少し改良して、また次の結果を受け取る。
わたし達はようやく「まねる」を卒業して「まなぶ」のステージに入ったのかもしれません。

葉山を失い、およそ1ヶ月のブランクがあったものの、横浜の畑を得て、今から頑張れば冬野菜に間に合いそうです。
土を整え、畝を起こし、苗を植え、種を蒔きます。

みんなに集まってもらう「畑へ行こうよ」を、きっと近いうちに再開したいと願っています。

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