たべるの

田植えと台風

2012年6月28日
高橋 忠和高橋 忠和

6月17日。
「田植えだから雨天決行!」の決意で集まりましたが、意外に天気は悪くない。
「雨はないし、気温もこの程度で良かったね」
ドロドロのビチャビチャになること覚悟で、全員タオルと着替えの用意をしていたのです。

3年目の田植えですから、だいぶ慣れてきました。
6人の仲間が田んぼに入って、目印のロープを頼りに苗を手植えしていきます。
一列に並んで南端から北側へ。今年は株間30cm、条間も30cmです。
約2アール(12m X 18m)の広さの田んぼを、休憩なしの1時間15分で田植え完了でした。


「なんか力が余っちゃったね」
強力な助っ人も来てくれているので、畑の脇を流れる小川にダムを造りました。
4tぐらいの水が溜まるダムがあれば、日照りの夏も乗り切れる。

夏が来る前にやっておくべきことは、これでほぼ完了。
7月に入れば夏野菜の収穫が始まります。
気分は盛り上がっていました。

6月19日、20日。
台風4号です。6月に台風が、しかも本土上陸なんて・・・。
去年9月の台風のときは、夏野菜の収穫を強制終了されてしまいましたが、今回は夏野菜を植えたばかりだよ。

6月21日。
石井さんに電話してみました「畑、どうなりました?」
「最悪だよ。ナスの葉っぱが吹き飛ばされるし、インゲンはだめかもしれない。台風の風が巻き上げた海の塩分が、大雨とともに野や山や畑に叩き付けられた」
あーん、気分最悪。

6月24日。
台風のあと、はじめて畑に行ってみた。「あれっ?意外なほど畑は大丈夫じゃないか」
風景はいつもと同じ、綺麗な畑なのです。
「そうじゃないよ」碓井さんが説明してくれます。「いったんは台風でみんな倒されたんだよ。それを次の日からひとつひとつ、立て直してきたんだよ」
よく見るとやはり作物の葉が塩害でやれれています。回復できるのだろうか。


一番奥の畑のその奥の、大きなイチョウの木が、文字通り根こそぎ畑に倒れています。

「まあ、それでもこうして、やれることをやるしかないんだよな」石井さんが言います。
倒れた作物を立て直し、「作物が回復するのにエネルギーが必要だろう」化成肥料を少しずつ与えていくうちに、気分がようやく落ち着いてきます。

田植えしたばかりの田んぼは無傷でした。稲は強いなぁ。
盛り上がったり落ち込んだり。
こうして6月は過ぎていき、畑に本格的な夏がやってきます。

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