たべるの

畑から,バルコニーから by 増田喬子

2011年5月2日
たべるの畑くらぶたべるの畑くらぶ

この冬から春にかけて,畑で一番印象的だったがネギの植え付けだった。昨年,自宅バルコニーで種を適当に播いたもののどうしていいか分からずに枯らせてしまったからである。石井さん宅でネギ苗を見せてもらったとき、自分でプランターに播いたネギは植えかえなければならないものだったのだということに初めて気がついた。畑ではその小さなネギ苗を一つ一つ植えていったのだが非常に地味な作業である。一人ではちょっと辛いかもしれないけれど、数人だとそれほどストレスにもならずに終わらせてしまえる。少し大きくなったらまた植えかえをするそうだが、太い白ネギが食べられるのは1年後という気の長いものらしい。夏にも薬味用に抜いて使ってもいいそうだがどれだけをいつ収穫するかのバランスが難しそうである。少なくとも自分にはネギをプランターで作るのは無理であることを学習した。

その一方で、プランターやポットでつくるのは無理だと思っていたジャガイモやミョウガをバルコニーで育てている。春先にジャガイモの植え付けをしたときに、石井さんが余った種芋を分けてくれ、どう植えたらいいかを教えてくれた。畑で植えた間隔くらいのポットを用意して、種芋を底の方に植えてジャガイモが種芋の上で育つくらいの高さに土をかけておけばいいなら簡単だと、4つほどのポットを作ってみた。畑より深く増えたためか芽が出るまでに時間がかかったが今では大きな葉が何枚も出てきた。ただ畑で見るジャガイモの葉とはかなり違うような気がする。畑のジャガイモの葉はこぢんまりとしていてとてもきれいなのに、そんなことを石井さんに聞いてみたら、いくつも芽が出てきたら二つか三つにして後は抜かなければいけないそうである。

畑に行くようになってから自宅で何かを作りたいと思うかどうかは分からないと思っていたが、実際はむしろ「畑で教えてもらったことをバルコニーでもやってみたい」と思う。分からないことがあっても、畑に行けば教えてもらえる機会があるのだから、おそらく畑で作る方が何倍も出来がいいだろうとは思うけれど、その出来具合を比べてみるのも面白いかもしれない。まずはジャガイモがどう育つのか楽しみである。

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