たべるの

育った環境。

2013年7月12日
さいこさいこ

夏野菜の代表、なす。冷蔵庫にいれておいたら、あれ、そんなに日が経っていないのにシワッとしちゃたぁ〜変色しちゃったぁ〜、なんて経験ありませんか。それ、低温障害。要は冷えすぎなのである。だって、ほら「夏野菜」ですから。日差しカンカン、暑い環境の中で育つ野菜は、暑い環境が好きなわけで。いくら収穫後とはいえ冷えすぎは不得意。長もちするようにと冷蔵庫にいれるのが、逆効果なことも。冷蔵庫に入れず新鮮なうちに食すのが理想だが、保存するなら冷やしすぎず。新聞紙やラップで防寒して冷蔵するのも、”なす思い”な対処だ。

キュウリやピーマンも同じ。暑い夏に育つ野菜は、冷えすぎ注意。冷え冷えで食べたいトマトは、長時間ずっと冷え冷えでなく、食べる前に冷え冷えにしてあげるのがいいみたい。

育った環境。これは、野菜保存のひとつのキーワード。夏野菜は冷やしすぎず。葉っぱ類は、土から伸びる姿のように立てて冷蔵庫へ。泥つきネギをベランダや庭の土にさしている方もいるが、まさに環境まんまの再現だ。

畑にでるということは、野菜が育つ環境や過程を知ることでもある。なすが果実であり、夏の産物であることを、体で教わる。茎からブラブラぶらさがった、なすの姿は、スーパーで見るそれとも、食卓にならぶそれとも違う。だが全部つながった、同じ実なのだ。

あなたには、あなたが育った環境がある。わたしにも、わたしが育った環境がある。そして、どうしようもなく必然的な、それぞれの今があるのね。しみじみ。

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