たべるの

畑の食卓

2010年12月29日
沢樹舞沢樹舞

畑に通うようになり2回目の冬を迎えました。
畑に行くと、なんだかんだと必ず収穫があります。
時には5kg10kgと、抱えて帰るのが辛いほどの量。
夏はピーマンやししとうを1度に100コ持ち帰ったこともあるし、
秋はサツマイモ10本とか、最近では太い太い大根1本、キャベツ3コ…。
そうなると、当然ですが、それらの野菜を「食べ尽くす」ことが、最大の課題になるわけです。
これまではその日その日で食べたい野菜を、消費できる量だけ買ってたから、
慣れないうちは、野菜の量に圧倒されて、途方に暮れたりもしていました。

毎日、同じ野菜なんてうんざり。
正直言って、始めの頃はそう思ったこともあるけれど、
こうして季節が一周して、イチから野菜を育てて収穫することを経験すると、
うんざりなんて気持ちはどこへやら、少しだって無駄にしたくない、
意地でも全部食べなくちゃ流した汗が勿体ない、そう思うようになりました。
だから、1種類の野菜でとことん考える。
肉や魚と組み合わせたり、味付けをあれこれ工夫したり。
例えば太い大根ならば5日間で5種類の料理を考える。
白菜まるまる1コで1週間分の献立を考える。
そんなことを日々繰り返していたら、料理に対する発想も変わってきました。
料理のアイディアが先にあるのではなく、まず野菜がそこにある。
その時に穫れるものを、あの手この手で食べ尽くす。
夏野菜を食べ尽くしたら、秋が来て芋や栗を食べ尽くし、いつの間にか冬の野菜を食べている。
あ、要は、季節を味わい尽くしているんだな。
ようやく体がそのことを知った。そんな2回目の冬です。

この秋、プチ・ヴェールを植えて、先日初めての収穫をしました。
プチ・ヴェールは好物なので、自分でネットで苗を取り寄せて育て方も調べました。
考えてみれば、自分から「あの野菜が育てたい」と、行動に移したのは初めてのこと。
何にも考えず石井さんや高橋さんに言われるがまま作業をしていた自分を想えば随分と成長したものです。
自分でタネを蒔いた野菜が、すくすく育って、収穫を迎える喜び。
収穫した野菜を、料理して食べる幸せ。
わたしにとって「畑」とは、料理して、食べて、ようやく完結する。

わたしの料理が、やっと「畑の食卓」と呼べるようになった2回目の冬です。

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