たべるのラム部 大槌レポート Part1 /4
はじめに
私が暮らす岩手県大槌町は三陸沿岸部に位置し、鮭やホタテ、ウニ、ワカメなど、海の幸に恵まれた町です。一方で、町の90%が森林に囲まれており、マツタケやタケノコなど、山菜や木の実が豊富で、川の上流域では鹿や熊を狩猟しマタギとして暮らす方々もいるなど、昔ながらの生活が今も色濃く残る地域です。
「大漁萬作」を祈願する虎舞(とらまい)や鹿子踊(ししおどり)などの郷土芸能は、海と山が近接するリアス海岸の風景らしく、山や森の栄養が川などを通じて運ばれて豊かな海をつくるという生態系が生活や文化の中に息づいていることを感じさせてくれます。
東日本大震災の津波被害から7年が経ち、壊滅した中心市街地には住宅が建ち始め、賑わいを取り戻そうとしている風景が広がっています。町外の方々にとっては7年が経ってやっとこれかと感じる風景でもありますが、震災後の人口減少率が県内ワーストの23%に達した中にあっても、ここで暮らすことを決めこの場所で子どもを育てている方々を支える活動の一助になれればとの思いで日々を過ごしています。
大槌町内の主な食肉売り場
町民の暮らしを支えている代表的なスーパーは町内に2つあり、同じ沿岸の大船渡市に本社がある施設と、大槌町と隣接する内陸の遠野市に本社がある施設で、町民のほとんどが食料品を買い物していると言っても過言ではありません。私が暮らしている仮設団地に近いスーパーは遠野市に本社がある方ですが、こちらで仕事帰りに生ラムを買って帰ることが多いです。時間が遅いのでタイムセール品に手を伸ばしがちな点はご容赦ください。
「民話のふるさと」遠野市は田園風景が広がる素晴らしいところですが、「遠野 ジンギスカン」が予測検索上位にくるほど、ジンギスカンの認知度が高いところです。そのためラムを購入する時はこちらのスーパーを選んでいます。
白いごはんとともにいただきたいところですが、この日は生麺が自宅にあったので、汁なしまぜ麺風にしていただきました。うどんと一緒に焼うどん風にして食べることもあります。ちなみに三陸沿岸部は「磯ラーメン」と呼ばれる細麺で海鮮具材の塩ラーメンが主流ですが、使った麺はモチモチした中太のたまご麺でした。仮設での暮らしなので食器は必要最低限しかありませんが、撮影することを意識すると、やはり器は大切だなと感じます。
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