たべるの

収穫セレブ。

2016年6月17日
さいこさいこ

町の中華屋さんの天津飯。てっぺんにのったグリーンピースは3粒が相場だ。そんな見た目のイメージはすぐに浮かぶが、天津飯として食べるグリーンピースの味は、とくに印象がない。彩りとして添えられているからで、それも仕方ないことか。

さて、グリーンピースの最盛期。豆ごはんは文句なしの美味しさだが、他にも何かをと思い、たっぷりグリーンピースな天津飯を作ってみた。

家でつくる天津飯だもの、カニではなくカニカマで。玉ねぎや春菊など他の収穫野菜もくわえて。とろり甘酸っぱい餡のからまった卵とごはんと一緒に、旬の豆ならではの、しっとりした食感と青い香りが、しっかり語りかけてくる。3粒でなく30粒の贅沢。「畑をやっていなかったら、こんな天津飯、作らないよなぁ…」収穫あっての一皿に、なんともリッチな気分がひろがる。

日常的に春菊を生食できるのも畑をやっているからこその贅沢だが、その春菊を、採れたてのルッコラと合わせてみる。それぞれに主張のある美味しさを混ぜてしまうという、”勿体なさ”がたまらない。大丈夫、互いの主張は消えることなく、苦さと辛さがアクセントの大人味なグリーンサラダができあがった。

目の前の収穫あってのトライ。ちょっといたずらなメニュー。これって、けっこうスペシャルなことかもしれない。われらが畑の今年の収穫、今ここにしかない味。ふふ、収穫セレブな楽しみ方じゃん。

とれたての絹さやを、おしげもなく味噌汁に。初夏に味わう、だしと豆の香りの共演。多様なレタスをこれでもかとチャーハンに投入する。生レタスをトッピング、体がよろこぶ軽やかさ。恵は畑に、幸せは食卓にある。

コメント