たべるの

夏野菜生活。

2014年8月8日
さいこさいこ

うだるように暑くても畑へ行くと元気がでる。大きな理由は、夏野菜の出来ばえが、いいからだ。トマトが真っ赤だねぇ、茄子の花があんなにいっぱい、甘唐辛子うまくいった、ピーマンもつやつやだよ、皆それぞれに思わず声に出してしまった言葉が、畑の宙で交差する。笑顔がそれを追う。

出来ばえがいいと、どうなるか。疑問の余地なく、ひたすら美味しく食べる日々がやってくる。収穫当日は、新鮮さこそが味の決め手と、本能的にシンプルな食べ方に。茹でた枝豆、トマトサラダ、茄子は丸焼きや塩もみ。ああ、どれもこれも、しっかり熟した味がするぞ。

夏野菜の鉄則は、できるだけ早く食す、もしくは新鮮なうちに料理してしまうことだ。以前ここにも記したが、夏野菜は太陽が照る暑い環境育ちなわけで、収穫後とはいえ、そのまま冷蔵庫で長く冷やされるのをきらうのだ。だから、毎日、もりもり食べる。グリルして、炒めて、蒸して、煮込んで、揚げて。定番のメニューも、いつも以上に野菜を主役に仕立てる。

その合間に、マリネにしたり、カレーにしたり、スープにしたり、ペーストにしたり。新鮮な美味しさを閉じ込めた常備菜にして、ちびちび小分けに食べるというわけだ。今シーズンの当たりレシピは、初トライの茄子ペースト! へんな言い方だが、茄子とは思えない何だこれはと問いたくなる深みのある味わいで、妙にしゃれて仕上がった。畑の隅で育っている香菜をたっぷりいれた、茄子とトマトのエスニックマリネも我ながら上出来。野菜自体の出来のよさが美味しさに直結していて、麺類にトッピングしても美味しかった。

こうして畑から戻っても、野菜から美味しく元気をもらう毎日。野菜のおかげか、肉も魚も美味しく感じるし、収穫した野菜が自宅にある豊かさが、暑さをはねかえすように料理へのモチベーションをぐっと持ち上げてくれている。この夏も、畑にごちそうさま。

コメント