たべるの

中耕とか追肥とか

2009年12月24日
高橋 忠和高橋 忠和

12月に入って冬野菜の収穫が始まりました。ダイコン、ブロッコリー、コマツナ、シュンギク。
自分たちが蒔いて、自分たちで収穫する。これが美味しくないわけがありませんよね。

これまで「たべるの菜園日誌」では、わたしたちの「土づくり」「種蒔き、苗の植え付け」を報告しましたが、
うれしい収穫にたどり着く今日まで、畑くらぶは畑でなにをしてきたか。
それをご報告します。


コマツナ、ホウレン草、シュンギク。
9月のダイコン、ブロッコリー、ハクサイに続いて、10月はコマツナやホウレン草の種を蒔きました。
ダイコンたちは普通畝でしたが、コマツナなどはベッド畝と呼ばれる幅広の畝を作って、種はバラ撒きです。

水やり

種を蒔いて発芽するまで、野菜の種類にもよりますが、だいたい一週間から10日。
雨が続けば、種が流れてしまわないだろうか、腐ってしまわないだろうか、ただオロオロ心配するだけですが、
逆に降雨がなくて畑の土が乾燥しそうなら、せっせと水やりをします。
今年の秋は、葉山は連日好天に恵まれましたが、その分水もいっぱい撒きました。

疎抜き(おろぬき)

疎抜きというのは間引きのことです。ダイコンは、直径10cmほどの穴に3~4粒づつの種を蒔きました。
ニンジン、コマツナ、シュンギク、ホウレン草などは、いわゆるバラ蒔きです。
双葉から本葉が出て成長し始めると、畝の上はそんな野菜たちの若葉で過密状態になります。
そこで、元気の良さそうなものを残して、あとは思い切って疎抜きするのです。
せっかくここまで大きくなった野菜を摘み取るのはかわいそうですが、陽当たり、風通しを良くするのです。
疎抜いた野菜も、捨てるわけではありません。おひたしにして食べると格別な美味しさです。

草取り、害虫駆除

春から夏にかけての雑草とりは、かなり大変な畑仕事らしいのですが、秋は比較的楽ですね。
わたし達がお手伝いしているもう1つ別の畑は、ヨトウムシに少しやられました。夜盗蛾の幼虫で、夜になると根元から出て来て葉を喰い荒らす。やむをえず、アファーム乳剤を散布しましたら、効果があったようです。
ほんとうは害虫対策は、できたら農薬は使わずにすませたい。コマツナやホウレン草のそばに、コリアンダーとディルといったハーブの種を蒔いて一緒に育てています。パートナープランツって言うんですよ。野菜につく害虫が嫌うパートナープランツを野菜のそばで育てる。野菜によってパートナーは違って来ますが、効果はまあまあかな。
シュンギクは、それ自体が虫を寄せ付けないのか、とっても綺麗な葉のまま成長しました。

中耕(ちゅうこう)土寄せ

土づくりのときに、耕耘機や鍬で畑の土をフカフカにしました。そんな土も、雨に当たれば固まります。
わたし達が畑の世話をするために畑の中を歩き回っていることも、土を固くしてしまう原因になります。
中耕というのは、野菜の株と株、畝と畝の間の土をもう一度掘り返して、土の通気性や透水性を回復すること。
野菜の根が成長しやすくすることなのです。せっかく育った野菜の根を痛めないように慎重に。
あわせて土寄せ(根元に土を寄せ上げる)をやります。野菜が若いうちは、畑に吹く風に根元からフラフラします。土を寄せてしっかりさせてやる。石井さんや山本さんのように慣れた人なら鍬を使ってサクサク土寄せが進みますが、初心者には意外とむずかしい。

追肥

種蒔きから収穫まで2〜3ヶ月の野菜なら、最初の元肥だけでも十分ですが、それより長期になるものには追肥を施します。わたしたちはハクサイに追肥をやりました。バラ撒くだけなんですけどね。ゲンキンなもので、追肥した一週間後に畑に行くと、ハクサイがグンと大きくなっていました。

けっこうやることがいっぱいあるでしょ。でもね、プロの農家のみなさんは、毎日のように畑の様子を見て、野菜の世話をしています。
わたし達は週末農業。世話をすると言っても一週間に一度がせいぜいで、その週末が雨なら手も出せない。
「無事に育ってね」と思うばかりなのです。
だからこそ、12月に入って、収穫が始まったときは「良く育ってくれたなぁ」
嬉しいというより、感謝の気持ちなのです。

美味しい野菜をいただいて、さあ、これからも頑張りましょう。楽しみながらね。

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