初めて作る。
夏野菜から冬野菜への切り替えシーズン。夏の名残な「しし唐」を収穫していたら「しし唐の葉っぱ、甘辛く煮て食ったら美味いよぉ。葉唐がらしみたいなもんだ」と石井さんに言われた。えっ!? しし唐の葉を食べるなんて、考えてもみなかったよぉ~。興味津々、さっそく持ち帰って炒め煮。おお、本当だ美味~い!ほのかな辛味と甘み、とろっとした舌触りがたまらないではないか。来年は、ぜったい夏の常備菜だね。
この日は、赤紫蘇もたっぷり持ち帰った。さっそく紫蘇ジュースに。噂にはきいていたものの、天然色の美しさに脱帽。しかもカラダにいいなんて。搾りかす(色素を煮出した黒緑色の紫蘇)も、捨てない。塩で揉んで紫色の灰汁を捨て、さらに塩とお酢を揉みこめば・・・あら不思議、ふたたび鮮やかな赤色に!!もうマジシャン気分。ふふふ、これを干して粉末にすれば「ゆかり」になるのだよ~ん。
秋の訪れ、栗も収穫。子供の頃、祖母んちの栗林で拾い集めた記憶がよみがえる。ゆで栗おやつで食べたよなぁ。そう言えば、栗ご飯や煮物に栗を使った記憶はあっても、シンプルなゆで栗、自分で作ったことないかも。で、ゆでてみる。けっこう時間がかかるんだな。そんな発見をかみしめ幾つか食した翌日、そのゆで栗に甘みをくわえペーストにした。上等な栗かのこができそうな。生クリームを混ぜればお洒落なモンブランクリームになりそうな。とりあえず上等でもお洒落でもなく、まんまパンにのっけて食べてみる。美味しいじゃん。
しし唐葉の炒め煮。赤紫蘇ジュース。ゆかり。ゆで栗。栗ペースト。すべて”初めて”作った。考えてみれば、その素材があるところでは、当たり前のように思いつき、保存の知恵をはたらかせ、ちゃんと手間をかけ、作られてきたものだ。しし唐の葉、この畑のまわりでは、みんな食べているんだろうなぁ。梅干つけたあと、母は毎年ゆかりを作っていたよなぁ。丁寧ということ、当たり前のこと、また畑に教えてもらった。ごちそうさま。
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